不妊症・男性不妊・人工授精・体外受精・胚移植・AID・精子バンク等の不妊治療・不妊専門クリニック。
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【重要】6月1日から保険診療が改定

保険診療は2年に1回改定があり、今年は改定の年です。

診療改定について、次の内容をご確認ください。特に注意が必要なのが④です。保険診療の人工授精・体外受精・顕微授精は治療日当日に【夫の保険証確認(妻の代理提出OK)】が必須になります。詳しくは下部の★注意事項★をご覧ください。

以下の説明はすべて保険診療を前提としており、費用は患者負担額(保険は3割負担)です。カッコ内は保険診療におけるコード番号です。

① AMH保険適用の拡大
② 新鮮精子の加算
③ 体外受精・顕微授精の減算
④ 検体検査実施料の算定★注意
⑤ 患者都合による精子凍結は選定療養
⑥ 高度乏精子症精子の保険凍結
⑦ 凍結胚の移送時の算定
⑧ 凍結精子の移送時の算定
⑨ 保険胚更新3年の撤廃
⑩ 離婚における回数定義

① AMH保険適用の拡大
これまで体外受精・顕微授精のみ保険適用だったAMH検査が、タイミング法や人工授精などの一般不妊治療にも適用が拡大されます。保険によるAMH検査は1,790円です。AMHは卵巣予備能力を測る重要な指標であり、個人差が大きいため、当院では6/1以降、原則として半年に1回の測定を行います。(D008)

② 新鮮精子加算
新鮮精子(射精後凍結されていない精子)を用いる体外受精・顕微授精では、3,000円が加算されます。しかし、同額が体外受精・顕微授精の受精費用から減算されるため、実質的な負担増はありません。(K917.3)

③ 体外受精・顕微授精の減算
体外受精・顕微授精ともに、②の新鮮精子加算分と同額が減算されます。(K917.1.2)

④ 検体検査実施料の算定
「人工授精」「体外受精」「顕微授精」「精子凍結」の際に精子のカウントとして210円が算定されます。夫の保険適用が初の場合は、初診料870円+判断料100円もかかります。夫が再診の場合は、再診料380円+判断料100円がかかります。(D004)下部の★注意事項★をお読みください。

⑤ 患者都合による精子凍結は選定療養
医学的理由のない患者都合(出張など)による精子凍結は選定療養扱いとなり、1アンプルあたり自費で11,880円がかかります。精子凍結が必要な方は、夫の診察券番号で診療予約をしてください。

⑥ 高度乏精子症精子の保険凍結
凍結時に提出された調整前精子所見が、精子濃度500万/ml以下の場合は、高度乏精子症として、体外受精・顕微授精に使用する前提で、精子凍結保存が保険適用となります。保険精子凍結費用は3,000円です。ただし、保険で凍結した精子は自費体外受精に使用できないため、当院では凍結時は選定療養として自費で行い、自費と保険両方の治療に使用できるように汎用性を持たせます。凍結精子を保険治療に使用する場合には、その時点で精子凍結を保険計上し、差額をご返金します。(K917-5.1ロ)

⑦ 凍結胚の移送時の算定
保険凍結胚を施設間で移送する場合、移送先にて、凍結保存維持管理料として10,500円が算定されます。(K917-3.2)

⑧ 凍結精子の移送時の算定
保険凍結精子を施設間で移送する場合、移送先にて、凍結保存維持管理料として2,100円が算定されます。(K917-5.2)

⑨ 保険胚更新3年の撤廃
保険で体外受精・顕微授精を行い凍結した胚の保険更新は、これまでの3年という上限が撤廃されます。ただし、保険で凍結胚の更新が行えるのは、治療が継続している場合に限ります。妊娠や自己都合により半年以上治療が停止している場合には、凍結更新費用は自費負担となる点はこれまで通りです。(K917-3.2)

⑩ 離婚における回数定義
体外受精・顕微授精の保険適用回数は、離婚を挟むとリセットされます。ただし、離婚後に同じパートナーと復縁した場合、回数はリセットされず、離婚前の回数が引き継がれます。(K884-3)

★注意事項★
④の検体検査実施料の算定は、夫の属する保険者に請求することが定められています。そのため、「人工授精」と「採卵日」の当日は、夫の保険証が必要です。妻のみ来院する場合は、夫の保険証の現物or 夫の保険証を治療当日に撮影した画像or 夫の保険証のコピーのいずれかを必ずお持ちください。

また、治療の会計も妻と夫の両方が必要です。妻のみご来院の場合は、妻の会計をした後、夫の診察券番号を入力の上で夫の会計も行ってください。

■■■夫が、現在有効な保険証をお持ちでない場合は、当院までお早目にお電話にてご連絡ください。治療が開始してからでは対応できない場合があります■■■

令和6年6月1日以降の保険不妊治療における料金表[簡易版]は以下の通りです。
https://www.haramedical.or.jp/wordpress/wp-content/uploads/2022/03/price2022.4.pdf

以上
改定内容についてご不明な点がございましたら当院までお問合せください。

(2024年5月31日)

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