赤ちゃんを迎える準備【生殖心理カウンセラーより】
こんにちは。生殖心理カウンセラーの菅谷です。
今回は「準備」ということについてお話したいと思います。
私たちは何かをするにあたり、たいていは「準備」をします。
今の季節でしたら雨が降ったときの準備、今夏では節電の準備・・・。
それぞれの生活の中で、先を見越した備えの行動を「準備」というわけです。
ご夫婦の元に赤ちゃんがやってきてくれることにも「準備」が必要です。
治療の期間をぜひ有効に使いましょう。
臨床心理学的に考えると、「親になる」ということは実に大変な作業です。
親に育ててもらったことはあるけれど、親という役割は子供が生まれるまで経験することがないものですから。
新しい母役割、父役割をご夫婦間で形作っていく、これが親になる第一歩です。
そのためには、話し合いのできる関係であることが大前提として必要になります。
今の夫婦関係がそのまま子供を育てる環境になるのです。
ぜひ今のうちから、率直な話し合いのできる関係を築いてください。
子育てには、夫婦の協力・話し合いが不可欠です。
この治療期間を有効に活用して見直してみましょう。
●話す時間を決める。
今どのような治療を行っているのか、ご夫婦間で共有するようにしましょう。
その際にいつ話すか決めておくことも重要です。
平日に時間があれば寝る前に10分、時間がないようなら週末に30分・・・。
だらだらと話さなくてはいけないわけではありません。
お互いの本当に感じていることをやり取りできた感じ、を持っていただければ十分です。
●今考えていることを、進行形で相手に伝える。
ある結論が出たとしてその結論だけを伝えても、途中のプロセスが見えていなければなかなか理解しあえません。プロセスも常に伝えていくようにしましょう。
●お互いの考えの相違を認める。
ご夫婦とはいえ、2人がまったく同じ考えになるのは難しいです。
異なる意見を持ちながらも、相手がなぜそのように考えるのかを理解しましょう。
と、これ以外にもたくさんあります。
治療を受けていらっしゃる方々は、逆にこの「準備」が丁寧にできるのです。
これは親になることへのアドバンテージです。
思うようにいかなくて大変なこともありますが、ぜひすてきな期間にしていただきたいと思います。