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子宮鏡下ポリープ切除術

こんにちは、看護部です。
今年もまた梅雨の季節がやってまいりましたが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。

当院では子宮内膜ポリープの新たな切除法として「子宮鏡下ポリープ切除」を導入しましたので、今回はそちらについて紹介させていただきます。

子宮内膜ポリープは、子宮内膜が肥厚あるいは増殖して限局的に子宮内腔に突出したものです。ポリープの位置、大きさ、病変数によって、不正子宮出血、過多月経、過長月経、月経困難症などの様々な症状を示すとともに着床不全不妊症の原因となりえます。エストロゲン依存性に発生し、黄体機能不全との関連もあると考えられています。月経に関連した症状のない30歳以上の女性の約10%に存在し、大部分を35歳以上が占めています。
個数や位置、大きさなどによっても妊娠への影響は変わります。超音波エコーや子宮卵管造影検査でも子宮内膜ポリープを確認できますが、必要な情報が不十分な場合には子宮鏡検査を行い、子宮内膜ポリープ切除の必要性を判断します。
子宮内膜ポリープ切除をすることで、不正子宮出血、子宮内膜の炎症性変化、子宮腔内への精子輸送障害、着床障害がなくなることで妊娠率が向上すると考えられています。

治療としては切除法が第一選択であり、子宮内腔の全面掻爬である盲目的子宮内容除去術と子宮鏡下手術があります。子宮内容除去術は、盲目的な操作であるために、根こそぎ除去することができていない可能性があります。しかし、子宮鏡下手術は直視下手術であるため、確実に、そして子宮内膜ポリープだけを切除することが可能となります。また、安全な方法であり、再発、症状の再燃を防ぐために、子宮鏡下に行うことが勧めらます。ただし、多発性の場合やポリープの状態、内膜の状態によっては、子宮内膜除去術の方が適している場合もあります。そのため、担当医師と相談のうえ手術法をご検討ください。

不妊症症例に対する子宮内膜ポリープの治療は、現在のところ十分なエビデンスに基づいたデータが乏しいのが現状です。しかし、除去・切除は妊娠率、着床率、生児獲得率を向上させる可能性が高いと言われています。治療の選択と時期は、症状や他の不妊原因の有無、治療方針によっても変わりますので、ご不明点は医師・看護師までご相談ください。

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