不妊症・男性不妊・人工授精・体外受精・胚移植・AID・精子バンク等の不妊治療・不妊専門クリニック。
スタッフコラム・ブログ

「どう治療にのぞめばいいのか?」というご相談【治療相談室より】

こんにちは。当院マネージャーの関口です。
当院にはさまざまな相談窓口がありますが、その中で私は「治療相談室」を担当しています。
まだ当院には通っていない方が、医師の初診を受ける前の段階で不明点を解消されたい場合に、対応させていただいております。

皆さま、妊娠を希望し、そのために「どうすればいいか?」と質問されます。私自身も不妊治療の経験があり、その時にも同様の不明、不安があり、それがストレスでしたのでお気持ちはとてもよくわかります。

だからこそ、知っていただきたいことがあります。この不妊治療という医療は、「どうすればいいか」の答えは、あなたが「どうしたいのか」によって大きく変わるのです。

医療機関というのは、本来は病気を治してくれるところです。とりあえず受診すれば、あとは医師が病理に合わせて必要な薬を処方し、そして治っていく場合が多いです。したがって、「どうすればいいか?」と聞かなくても、自然に解決にむかっていくのであまりストレスは感じません。

でも不妊治療はそうではありません。不妊は病気ではないし、妊娠しない原因は多岐に渡っていて今の医学をもっても検査ができない部分も多くあります。つまり、原因も特定できないのです。それでも、検査でわかることや検査をしなくてもある程度わかっていることをベースに不妊治療をしていきます。原因を治すのではなく、状態を把握した上で、「妊娠しやすくするための方法」を選んで進めていくのが不妊治療です。

具体的には、私が相談室で「どうすればいいか?」と質問された場合、

① 今検査などでわかっているご夫婦の状態を説明してから
② ご夫婦では「どうしたいのですか?」

とお聞きすることになります。なぜなら病気ではないので、治療という定式的な道筋があるわけではなく、①を把握した上で、②方針に従い最良の方法を選択する必要があるからです。

この時、①と②はリンクしているようで、リンクしていないのです。病気の治療と違い、①を治す方法が②ではないためです。①と②を独立させて考えてもいいのです。

この時に、「すぐ妊娠できれば方法はなんでもいいです」と即答される方がいます。それなら優先すべきは合理的で効率的な妊娠方法です。裏を返すと、それ以外の要素は優先順位を下げることになります。

あるいは、「なるべく自然なかたちで治療をしたいです」という場合は、精子が基準値以上あり、女性の排卵が認められるのであれば、通院回数が少なくして費用も抑えることをご案内できます。ただ裏を返すと妊娠率は高くないことを理解する必要があります。

不妊治療とは、「ご夫婦単位の赤ちゃんお迎え大作戦」です。赤ちゃんが来るのをゆっくり待とうというご夫婦にはそもそも不妊治療は必要ありません。そして、相談にいらっしゃるということは、赤ちゃんを積極的に迎えに行こうというご夫婦だと思いますので、どんな作戦にする(どうしたいのか)のかを、ご夫婦でご相談いただければと思います。

●まとめ
「どうすればいいか」は、「どうしたいのか」がベースにあります。
赤ちゃんお迎え大作戦はした方がいい?待っているという選択だってあります。
赤ちゃんお迎え大作戦のために二人が大事にしたいことは?
赤ちゃんお迎え大作戦をする上で避けたいことは?
赤ちゃんお迎え大作戦のために使える時間や費用は?助成金もあります。
赤ちゃんお迎え大作戦をする上で、二人がお互いのためにやってあげられることは?

いつでも治療相談室でお待ちしています。

 

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