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心の中は透けて見える?

こんにちは、生殖心理カウンセラーの菅谷です。
今回は、臨床心理学についてのお話しをしたいと思います。
初対面の方に職業を聞かれて「臨床心理士です」と答えると、
「考えてることを見透かされそう~」と言われることがあります。
しかし、そんなことはできないのです。
超能力者ではないので、聞いてもいないことがわかったり、考えが透けて見える、ということは残念ながらありません。
本屋さんに行くと、「人の気持ちがわかる!」といった内容のものがたくさん並んでいますが、そんなに簡単にできることではないですよね。
そもそも「心理学」というのは統計的な学問です。
「このような状況の時に、人はこのように感じることが多い」
といったことも、膨大な研究の成果として言われることが多いのです。
犬やマウスの実験も行われます。
どのような状況でも、「多くの人が感じないような感じ方」をする人がいることも、当然学びます。
研究によって、「このように考える人がこう感じ」、また「あのように考える人があのように感じる」というような傾向を見つけていき、エビデンス(根拠)として形作っていきます。
世の中には色々な考え方があって当然ですし、だからこそ、変化に富んだ豊かな世界になります。
しかし、多くの人が考えてしまう、典型的な「あるある」という考え方もたくさんあります。
私たちが陥りがちな、代表的な偏った考えを紹介したいと思います。
●白黒思考・・・・・・・・・「すべてを完璧にできないので、私はダメな人間だ」
●過度の一般化・・・・・・・「もう一生ダメに違いない」
●~すべき思考・・・・・・・「妊娠したかったら、カフェイン、冷たい飲みもの、甘いものは
我慢すべき」
●過小評価・・・・・・・・・「自分はほかの人と比べて、全然頑張っていない」
●悲観的・・・・・・・・・・「どう考えてもこの先うまくいくはずがない」
●他人の考えを邪推する・・・「お姑さんは、私のことを認めてくれていない」
これらが考え方の歪みが生じやすい代表例、として挙げられるものです。
ご自分にも「あるある」と思われる項目があるかもしれません。
カウンセラーは心の中を見透かすのではなく、クライエント(お話しをされる方)の考え方を整理し、クセを一緒に見つけていきます。
そのベースはあくまでも統計的な学問であり、何もしないですべてがわかる、とか、相手の考えをコントロールする、といったことができるわけではありません。
自分の考え方を客観的に見てみる、ということは、なかなか面白いものです。
こう生きていきたい、という方向性が見えてきます。
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