D配信#1:パブリックコメントの結果、IVF-Dスケジュール変更、4月以降の治療費
*本メールはAIDをしている方に配信します。
【1】提供精子による生殖補助医療の実施要項に関するパブリックコメントの結果
【2】IVF-Dのスケジュール変更
【3】AID、IVF-Dの保険適用は見送り
【1】提供精子による生殖補助医療の実施要項に関するパブリックコメントの結果
当院策定の提供精子による生殖補助医療の実施要項に対し、1月14日〜1月30日までパブリックコメントを募集しました。その結果を公開します。
<パブリックコメント結果>
https://www.haramedical.or.jp/wordpress/wp-content/uploads/2022/02/public-comment.pdf
パブリックコメントでいただいた質問や意見は、治療をしている皆さま共通の関心事項と思われます。参考になさってください。
①IVF-DはAID回数の多い方から実施していくとのことだが、自分はいつになるのか?→(1)―1参照
②年齢制限について→(1)―2参照
③これまでのAIDで出産した場合に、過去に遡って精子提供者の情報を知ることはできるか?→(1)ー6参照
④治療を2年以上お休みしている方で、IVF-Dを検討している場合→(1)ー7参照
⑤IVF-DはAID回数の多い方が優先とあるが、片側卵管閉塞(切除)の場合は?→(1)ー10参照
⑥精子提供者に関する条件の詳細質問→(6)―1参照
【2】IVF-Dのスケジュール変更
当院が今後行うIVF-Dについて、日本産科婦人科学会(以下、日産婦)に報告を行ったところ、日産婦から以下の返答をいただきました。
<日産婦からの返答>
https://www.jsog.or.jp/modules/news_m/index.php?content_id=1145
当院は、これをうけ、次の2点の理由によりIVF-Dのスケジュールを約4ヶ月遅らせることといたします。
理由1:日産婦はH13年(2001年)の厚生労働省母子保健課課長通知を尊重する姿勢であるということです。当院は、国にも請願を行った上で、今一度日産婦に説明する責任があると考えています。これに数カ月の時間を要します。
理由2:日産婦の返答にて、民間精子バンク利用は営利目的での提供の斡旋に類似する行為である可能性が指摘されましたので、当面の間、民間の精子バンクは使用しないこととします。それは、使用予定の提供精子を変更することとなり、この用意に時間を要します。
皆さまが一日でも早いIVF-Dを望まれている中での延期となり申し訳ございません。当院独自の方法として責任をもって実施していく為に、ご理解をお願いいたします。IVF-Dのスケジュール変更に伴う具体的な日程は2月20日にメール配信いたします。
【3】AID、IVF-Dの保険適用は見送り
ニュースなどでの報道の通り、提供精子の生殖補助医療については、解決すべき課題が多いとの理由で、保険適用は見送られました。4月以降、AIDは現行自費費用の継続、IVF-Dは自費体外受精費用+提供精子費用となります。IVF-Dに関する詳しい費用説明は、IVF-D説明会にて行います。
提供精子の生殖補助医療を取り巻く環境は、これから徐々に改善されていくと思います。その為に、当院は待つのではなく、動き出すこととしました。社会の理解を得ていくためにも、当院は、日産婦や国と対峙するのではなく、協調したいと考えています。当院の取組について、関係各所への説明責任を果たしながら、この治療を堂々と実施し、夫婦と生まれる子どもが幸せな家族を作れるように進めていきます。皆様のご理解とご協力をお願いいたします。
(2022年2月13日)