インフルエンザの予防接種について
こんにちは、看護部です。
冬の足音が着々と近づいて来ていますが、皆様如何お過ごしでしょうか?
今年は、昨年に比べて比較的暖かい日が続いているように感じていましたが、急に寒くなったりと体がついていかず体調を崩してしまわれる方も多いのではないでしょうか。
特に、これからインフルエンザの流行時期に入るため、体調管理にはよりいっそう気を付けたいですね。
今日は、ちょうど接種時期にあたるインフルエンザの予防接種についてお話ししたいと思います。
インフルエンザウイルスは感染すると38℃以上の発熱、頭痛、関節痛、筋肉痛等の全身症状と併せて普通の風邪と同じような症状も見られ、例年12月~3月頃流行し、1月~2月に流行のピークを迎えます。
ワクチン接種から効果が出るまで2週間程度かかるため、毎年12月中旬までにワクチン接種を終えるのが望ましいとされています。
しかし、予防接種をうけていてもインフルエンザにかかってしまうことがあります。それはなぜでしょうか?
インフルエンザウイルスが口や鼻から入り細胞に侵入して増殖することを「感染」と言いますが、予防接種をしても、ワクチンにはこれを完全に抑える働きはありません。
ウイルスが増えると、数日の潜伏期間を経て、発熱等の症状が起こります。これを「発症」といい、ワクチンには、この発症を抑える効果が認められています。
また、発症後重症化する方もおり、この重症化を予防する効果がワクチンの最も大きな効果なのです。
また、妊娠されている方がインフルエンザにかかった場合、重症化するリスクが高いという報告があり、WHOでも妊娠している方をワクチン接種の優先対象としています。
日本では重症化の事例は報告されておらず、また、妊娠初期にワクチン接種をうけたことによる流産や先天異常の発生リスクが高くなったという報告も現在ありません。
ワクチンには種類があり、保存剤が入っているものと入っていないものがあります。どちらも、効果にかわりはありませんが、妊娠させている方は、保存剤の入っていない種類を希望により選択することができます。
ワクチンは、そのシーズンに流行が予測されるウイルスに合わせて製造されているため、十分な免疫を保つためには、毎年予防接種をうけた方が良いとされています。今年は4種類が含まれたワクチンが導入されています。
もちろん予防接種だけでなく、感染予防の基本となる外出後の手洗い・うがいや適度な湿度、咳エチケット、人混みや繁華街への外出を控えるなど、自分でもできる予防を心がけて今年の冬も元気に過ごしたいですね。