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単純内膜スクラッチについて【看護部より】

こんにちは、看護部です。
今年ももう4月。日増しに暖かくなり、春真っ盛りですね。
春といえば、花粉症の季節。皆様いかがお過ごしでしょうか。

当院では単純内膜スクラッチを導入しましたので、今回はそちらについて、ご説明させていただきます。

●内膜スクラッチとは
着床の前にわざと子宮内膜に小さな傷をつける方法です。傷をつけると、内膜は修復の過程でサイトカイン、インターロイキンなどの因子を分泌します。これらの因子は傷を修復する上で分泌されるのですが、胚が着床する環境でも同様の因子が分泌され、着床の促進と免疫応答の正常化が多くの論文で報告されています。そこで、着床しやすい子宮環境を、子宮内膜に傷をつけることで故意的に作り出す方法を内膜スクラッチといいます。

●効果
2012年に参加者計2062名、7つの研究結果をまとめて評価した論文によると、原因不明で「繰り返し着床に失敗する」人に対して内膜スクラッチを行った場合は、そうでない場合に比べて70%以上も妊娠しやすくなる(臨床的妊娠)と結論されました。
治療方法がタイミング療法・人工授精・体外授精の胚移植のいずれかであっても同様の効果が期待されます。また、内膜スクラッチを行っても流産への影響がないことも論文で報告されています。

●実施時期
月経の出血終了後~排卵の2日前まで
①採卵と人工授精の場合はその2日前まで
②胚移植の場合は排卵日(ホルモン補充周期は月経14日目の論理上の排卵日)の2日前まで
※単純内膜スクラッチは妊娠の可能性がある周期でも排卵前であれば可能です。同時に卵胞チェックを行うこともできます。

実施希望の方はWEBからご予約お願い致します。

ご不明な点があれば、医師・看護師にご相談ください。

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