採卵後の流れについて
今回のコラムは培養部が担当させて頂きます
採卵後に私達培養士はみなさまのお部屋に伺い、お話をさせて頂いております。
そこで今回は採卵後にみなさまとどのようなお話をさせて頂いているかというこうと簡単にお話ししたいと思います。
まず培養士は
①採卵した卵の個数や調整後の精子の状態をご説明し、患者様と受精の方法を話し合います。基本は患者様のご希望を最優先させて頂きますが、いままでの治療歴や精子の状態によっては、培養士から最良と考えられる受精方法をご提案します。
②受精の方法が決まりますと、次に移植の方法についてご相談をさせていただきます。移植方法は採卵周期に移植を行う新鮮胚移植と一旦受精卵を凍結保存し、別の周期に移植を行う凍結融解胚移植があります。原則として妊娠率の高い凍結融解胚移植を行います。
また、移植の際に当院で実施させて頂いております、レーザーを使った補助孵化療法(アシステッドハッチング)やSEET法に関してもご説明、確認をとらせていただきます。
③当院では、採卵後1日目、3日目、6日目の計3回培養経過を患者様へメールにて送らせていただいております。
以上①~③が、採卵後の説明の大きな流れになっています。
基本は患者様のご希望を優先させていただきます。しかし全てがご希望通りにはいかない場合もありますので患者様が納得されて治療を行えるように、ご相談させて頂きたいと思います。
そして採卵後は多くの患者様が麻酔によって少しボーとされている場合が多いです。培養士はなるべく麻酔がしっかりと切れた頃にお伺いはしますが、体調不良によりうまくお話が進まない場合もあります。事前にIVFファイルに目を通して頂いたり、体外受精説明などで、受精方法や費用などが頭に入っていると、とてもスムーズに御理解いただけると思いますので、ぜひご利用していただきますようお願いいたします。また、ご夫婦で、受精方法などのご相談をしていただくこともご希望を聞かせていただく上では重要だと思います。
最後に入院されるお部屋にアンケートを置かせていただいております。何か気になる点がございましたらぜひアンケートをご利用していただければと思います。患者様にご意見をいただくことで、スタッフ一同みなさまにより納得のできる治療を提供できると考えています。