こんにちは。
今回のブログは培養部が担当させていただきます。
三月に入ってもまだまだ寒い日が続いており、暖かい日が待ち遠しいこの頃ですが、
皆さんはいかがお過ごしでしょうか?
先月のニュースで、京都大学の河田教授らの研究グループにより、トマトに含まれる13-oxo-ODAに血液中の脂肪増加を抑える効果があることが発見されました。
それ以来、トマトが脚光を浴びていますが、トマトの抗酸化作用により男性不妊にも効果がある
との報告がありましたので、お話したいと思います。
男性不妊に影響を与える因子のひとつとして、精液中の活性酸素があげられています。
トマトに含まれるリコピンは優れた活性酸素消去能があり、このことから男性不妊に対し
好影響を及ぼすことが期待されていました。
被験者には一日一缶(190g)のトマトジュースを摂取してもらい、12週間続けたところ、
次のような効果が表れました。
摂取してから6週目で精漿中リコピン濃度の有意な上昇が確認され、精巣にリコピンが蓄積することがわかりました。
また、精子運動率の上昇がみられ、精巣における炎症の指標である精液中の白血球数が優位に
低下しました。
つまり、トマトジュースを飲むことにより、その中に含まれるリコピンが精液中の活性酸素を
消去し、精巣の炎症も抑えてくれます。その結果、男性不妊に好影響を与えることがわかりました。
トマトに含まれるリコピンの効果は上記以外にも、
・メラニン生成を促進する活性酸素を抑える作用→美肌効果
・悪玉コレステロールの酸化を抑えて動脈硬化を予防する作用
などもあります。
ご夫婦で一日一缶(190g)のトマトジュースを試されるのはいかがでしょうか?