こんにちは。看護部です。
今回は「採血」についてお話しいたします。
不妊治療において、採血検査は必須な医療行為です。
採血は基本的には安全性の高い手技ですが、まれに合併症が起きることがあります。
採血によって得られる情報が、採血を行う危険性より重要である医師が判断された場合に採血をお勧めしております。
採血の合併症の頻度は極めて少なく、また軽症なものが多いとされております。
しかしごくまれに、次のような健康被害が生じるとの報告があります。
・止血困難、皮下血腫
穿刺後の不十分な止血操作などが主な原因です。揉まずに十分な圧迫止血をお願いいたします。
内出血は数日で自然吸収され、心配はありません。
・アレルギー
採血時の消毒薬やスタッフの手袋などでかゆみなどの一過性のアレルギー症状が出現することがあります。
・神経損傷
1万から10万回に一度の稀な合併症です。。皮膚表層近くの神経は個人差が大きいため、神経損傷を
100%防止することはできませんが、通常の採血では太い神経の断裂などの可能性は低く、損傷は軽く一時的な場合がほとんどです。
・血管迷走神経反射
こちらも頻度は極めて低い合併症です。心理的に緊張や不安が強いと起こりやすいとされ、神経が興奮し、急激に血圧が下がり、めまい、気分不快などを引き起こします。
また看護部では、採血取り違いを防止するため、採血前にご本人確認をさせていただいております。
合併症を予防するために、下記に該当する患者様は採血スタッフにお申し出ください。
・採血時に気分の悪くなられる方
・消毒薬(アルコール)や手袋(ラテックス)アレルギーをお持ちの方
・血液透析中の方
・乳房切除術を受けられた方
・その他、採血に関してご希望、ご不安な点のある方
毎周期のホルモン状態を知る事は必要不可欠なことですが、頻回な採血や注射は痛みを伴い
患者さまにとってはストレスも大きいものです。円滑な採血の施行に努めていきますので、
ご希望やご不明点はいつでもご相談ください。