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錦織圭選手の活躍からの心理学的考察

こんにちは、生殖心理カウンセラーの菅谷です。 テニス好きな方もそうでない方も、先日の全米オープンテニスでは、錦織圭選手の試合に興味を持たれたのではないでしょうか。 あのような過酷な試合を次々とこなしていくには、テニスの技術はもちろん、精神面での強さも必要なのでしょう。 一流アスリートの方々にはメンタルケアのスタッフもいらっしゃると思いますが、その手法はいったいどのようなアプローチなのだろう?と考えてみました。 思い浮かぶところでは、 ●まずは、十分に練習して自信をつける。 ●良いプレーのイメージを思い浮かべるトレーニングをする。 ●窮地に陥っても、そこから脱した良い経験を思い出し、それが可能だとイメージする。 といったことです。 手元にある「心理臨床大辞典」(培風館1992初版)で「スポーツと心理臨床」というページを見てみましたら、当然ですが、深い世界なのだということがわかりました。 選手との心理的な関わりには2つのスタンスがあり、 1つは「競技力の向上を目指し進めていくもの、あがり、不安、集中力向上、リラクセーションの対処方法の技法学習」 もう1つは「競技場面での心理的・身体的症状(神経質になりすぎて自分自身が困ってしまうといったことなど)、長い目で見た競技人生の課題、家族関係なども視野に入れた関わり」 があるそうです。 「勝つため」と「自分らしい人生を送るため」ということですね。 また、 「競技力向上を目的としていなくても、カウンセリングによって人格のレベルが向上すると、競技のレベルも向上する」 「競技者は、指導者や所属集団との対人関係の悩みを抱えることが多い。」 とも述べられています。 「平常心を保つこと」や「ポジティブに考えること」など、自分を律することができないと、勝つことは難しいかもしれません。したがって、それができるようになってくると勝てる、そして人格も向上してくる。 ということは、人格レベルと競技レベルの向上は相乗効果があるのでしょう。 そしてやはり対人関係の問題です。 社会に生きている私たちは、誰しも人間関係の悩みからフリーになることは難しいのかもしれません。逆に、あって当たり前ということだと思います。 一流アスリートといえども色々なことに巻き込まれる日常があり、ただ競技をしていれば良い、ということではないのですね。 話は変わりますが、錦織選手が準優勝する前に、 全米オープンテニス「車いすの部」で、国枝慎吾選手と上地結衣選手がシングルスとダブルスで優勝、という快挙を遂げているそうです。 以上、少々考えてみましたが、「私たちが持つエネルギーを、自分自身の向上のために使っていくことを目標にする」ということが全ての人々に大切なことなのだと思います。 それを上手に進めましょう、というのがカウンセリングの目指すところです。
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