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スタッフコラム・ブログ

インフルエンザと湿度について

こんにちは、看護部です。
まだまだ寒い日が続きますが、如何お過ごしでしょうか?
体調を崩されてはいませんか?
低温低湿が続く冬は、インフルエンザ等のウイルスが活性化する季節。
今回はインフルエンザと湿度の関係についてお話したいと思います。
冬は低温低湿の外気の影響で、建物内も湿度が低く乾燥します。さらに、室内で暖房をかけて益々乾燥する傾向にあります。
冬の平均湿度は約30%前後ですが、インフルエンザウイルスの生存率についての報告では、温度22℃、湿度20%では60%以上が生存しているという報告があります。
空気が乾燥していると、ウイルスはホコリと共に舞い上がり、人に感染しやすくなりますが、加湿し水分量が多いと、ウイルスは浮遊することができず活性も低下します。
インフルエンザウイルスは湿度の高い環境に弱く、21℃の室内で湿度65%の状態を16時間保てば、99%ウイルスの増殖力や感染力を奪うことができるという研究結果も出ています。
一般の風邪ウイルスも低温乾燥状態を好むものが多く、湿度60%前後の環境では、ウイルスは増殖できず、数時間で不活性化していきます。
これだけでも、加湿の有効性が分かるかと思いますが、もう一つ良い点があります。
人間の気管支や粘膜には「絨毛」という細かい毛があり、それが、付着した異物を体の外に排出する「絨毛運動」という働きをしています。
「絨毛運動」が活発に行われていれば、喉の粘膜についたウイルスも、体外に排出されやすくなりますが、湿度が低くなり、乾燥が進むと、粘液量が低下、絨毛運動も低下し、喉や鼻の粘膜が弱ることで感染が起こりやすくなります。しかし、加湿することで呼吸器粘膜が乾燥しないため、ウイルスに感染しにくくなるのです。
また、インフルエンザウイルスは低温を好むため、湿度を保っていても室温が低いと、ウイルスの生存率が高まってしまいます。
室内の適温は18~20℃、湿度は50~60%がベストですので、自宅や職場など身近な室内環境を整える目安にしてみては如何でしょうか。
室温・湿度の調整だけでなく、手洗い・うがい、マスクの基本的な予防と十分な休養・栄養を心がけて、風邪やインフルエンザに負けず、元気に春を迎えたいものですね。

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