こんにちは。培養部です。
5月も半ばを迎え、過ごしやすい季節になりました。皆様いかがお過ごしでしょうか。
本日は、精子検査についてお話し致します。
当院で行っている精子検査は、CASA(computer-aided sperm analysis)と呼ばれる精子数や運動率などをコンピューターで自動解析する検査と、精子を特殊な薬液で染色し、1000倍という強拡大で精子の形を観察して正常形態率を計算するという検査の2種類を行っております。
そのうち院内で検査を行っているのがCASAで、昨年10月末に新しい機器(SMAS)を導入し、より詳しく検査を行うことができるようになりました。
現在SMASを使用して行っている検査は以下の通りです。
・精液量(ml):精液の量
・精子濃度(百万/ml):1mlあたりの精子数
・総精子数(百万):精液内の全ての精子数
・精子運動率(%):動いている精子の割合
・運動精子濃度(百万/ml):1mlあたりの動いている精子数
・直線速度(μm/秒):1秒間に移動した直線距離
・曲線速度(μm/秒):1秒間に移動した距離
・直進性:直線距離/曲線距離
・頭部振動数(Hz):1秒間に頭部を振る回数
・高速運動率(%):直線速度25μm/秒以上の精子の割合
・高速運動率(百万/ml):1mlあたりの直線速度25μm/秒以上の精子数
また、精子の様子を1秒間に60コマの連続撮影することができるようになりました。お渡ししている結果に写真が付いておりますが、この連続撮影で確認した精子の軌跡を速度別に色分けして表しています。
この新しい機器の導入により、それまでよりも多くの情報を得ることができるようになり、より正確な診断を行うことができるようになりました。
検査結果の見方などわからないことがございましたら、いつでもお問い合わせください。