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2020年妊娠率上昇の理由として考えられること【院長宮﨑】

*これは、院長 宮﨑薫のブログ”note”の中から、不妊治療に関連する内容の中でアクセス数が多いものを抜粋しご紹介します。note で読む場合はこちら

はらメディカルクリニック院長の宮﨑薫です。

2020年の診療が終了しました。妊娠ご卒業の方はこれまでで最も多い人数となり一年を良い形で終わらせることができ安心しています。

妊娠率は、自然妊娠は例年とほぼ同じ、人工授精はやや増加しました。最も変化が大きかったのは胚移植でした。

胚移植後の単月妊娠率で最も変化があった月に実施したのが胚移植のプロトコールの見直しでした。ホルモン補充周期において、ホルモン補充の基準量を変え、プロゲステロン薬開始から胚移植までの時間を管理しました。プロゲステロン薬使用前に内膜のチェックと内因性のプロゲステロンが分泌していないことを確認するためのプロセスを追加しました。自然や低刺激周期では排卵決定の要素にE2とLH採血を追加しより正確になりました。患者様には指定の時間に薬を使用していただいたり、採血結果がでるまでお待ちいただいたりとご負担になったことと思います。治療への理解とご協力をいただきありがとうございました。

加えて、以下の実施も良い結果に繋がった理由であると考えています。

胚移植あたりだけでなく、採卵当たりの成績も上昇しました。1回の採卵で胚盤胞に到達する胚の数が増えたためです。特に10月以降は胚盤胞到達率が有意に増えており、時期から推測してタイムラプス培養のプラン変更をしたことにより利用される方が増えたためと考えられます。現在のタイムラプス培養の利用率は全採卵患者様の55%です。

今年の経験を来年に生かし、来年はもっと多くの人に幸せを届けていきたいと思います!

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