不妊症・男性不妊・人工授精・体外受精・胚移植・AID・精子バンク等の不妊治療・不妊専門クリニック。

不妊治療の検査の流れや費用や検査項目について

不妊症の検査・治療

不妊治療検査の項目と流れ【女性】

初診時に行う検査

これからお子様を授かる方に必要な検査を初診時に行います。この検査は実施時期を問いませんので、月経何日目であっても検査可能です。
他院で検査を済ませている場合は、その検査日が当院の初診から1年以内のものであれば有効です。検査日、検査実施施設名が記載された検査結果用紙をご提出ください。

初診をご希望の場合はこちらから予約サイトの利用登録を行い、案内に沿ってご予約をお願いします。

感染症検査、初診セット検査

感染症検査は感染症に罹患しているかどうかを確かめる検査です。感染症にかかっている場合、産まれるお子様に影響が生じたり、それが原因で不妊症となってしまったり、または不妊治療の検査や処置をすることでその感染源を子宮内部へ広げてしまう恐れがあります。感染症検査で陽性の場合は不妊治療の前にまずその治療をすることが必要です。また感染症検査の中には風疹抗体検査も含まれます。風疹抗体が低い方は妊娠中に風疹に感染しないように先にワクチンを接種をしていただきます。風疹ワクチンは生ワクチンのため接種から2ヶ月は避妊をしていただきます。
初診セット検査は妊娠しにくい状態をつくる因子がないかを調べる検査です。

検査項目HBs抗原、HCV抗体、RPR、TP抗体、HIV、風疹ウイルス抗体、淋菌クラミジアPCR、Zn(亜鉛)、HbA1c、ビタミンD₃、血液型
検査方法採血検査、子宮頚部分泌物検査

甲状腺検査

甲状腺機能に異状がないかを確かめる検査です。甲状腺機能に異常がある場合、妊娠しづらかったり、流産の可能性が高まることが報告されています。また、生まれてくる赤ちゃんの発達障害や母体の合併症を引き起こす可能性もあるため、不妊治療をするためには、甲状腺機能の治療をまず行うことが必要です。
甲状腺検査で異常値が出た場合には紹介状をお渡し、専門の医療機関で治療受けていただきます。

検査項目TSH、FT4
検査方法採血検査

定期的に行う検査

AMH(抗ミュラー管ホルモン)検査

卵巣内の卵子の在庫量を調べるために行う採血検査です。AMH(抗ミュラー管ホルモン)とは、発育過程にある卵胞から分泌されるホルモンで、血中AMH値が原始卵胞から発育する前胞状卵胞数を反映すると考えられており、これを測定をすることで今後発育できる卵子数を推測することができます。この検査数値は、1年間の治療計画を立てるうえでの重要な指標となります。この検査は半年に1回行います。

検査項目AMH(抗ミュラー管ホルモン)
検査方法採血検査

体外受精の前に行う検査

IVF術前検査

体外受精を受ける方には、採卵日までに必ず行っていただく検査です。採卵手術は医師の十分な配慮のもと安全に行われますが、もしも術後や術中に容体が急変した場合には、通常時の数値を基準に急変後の容体を把握します。その通常時の数値を保持しておくために必ず検査を受けていただきます。

検査項目AST,LD、クレアチニン、白血球数、T-Bill、赤血球数、MCV、MCH、MCHC、血小板数、血型、APTT、尿素窒素、PT、ALT、血色素量、ヘマトクリット値、経皮酸素濃度分圧、体重、血圧
検査方法採血検査

生理周期に合わせて周期ごとに行う検査の項目と流れ

月経期(月経開始1日目~5日目)

卵胞発育をスタートさせるこの時期は、脳下垂体から卵胞の成熟を促すホルモンが正常に分泌されているか、卵巣は脳下垂体からのホルモンに反応できる状態かどうかを血液検査にて調べます。排卵誘発をする場合はこの検査の結果によって必要な薬剤の種類や量を決定します。

  • FSH(卵胞刺激ホルモン)検査:採血
  • LH(黄体化ホルモン)検査:採血
  • E2(エストロゲン)検査:採血

卵胞期(月経開始9日目から12日目)

卵巣で卵胞が育ってくるとE2(エストロゲン)というホルモンが卵胞から分泌され、卵胞経は20㎜に近づきます。採血検査によってE2(エストロゲン)を測り、超音波検査にて卵胞の大きさを確認することで卵胞の発育を確認でき、先の排卵日を特定することができます。

  • E2(エストロゲン)検査:採血
  • 超音波検査:経膣エコー

黄体期(月経開始16日目~28日目)

排卵を終えると卵胞はP4(プロゲステロン)というホルモンを分泌し始めます。そしてP4(プロゲステロン)の分泌により子宮内膜はふかふかの状態となり、受精卵が着床しやすい環境へと変化していきます。採血検査によって排卵したかの確認をし、超音波検査にて子宮内膜が着床に適した厚さに育っているかを計測します。

  • P4(プロゲステロン)検査:採血
  • 超音波検査:経膣エコー

そのほか月経周期に合わせて実施する検査

子宮卵管造影検査

子宮口から造影剤を注入しレントゲンで撮影を行うことで、卵巣と子宮をつなぐ卵管に詰まりがないかを調べます。卵管が詰まっているとタイミング療法や人工授精では受精が起こりません。
検査時期:卵胞期(月経の出血がなくなってから排卵予定日の3日前まで)

子宮鏡検査

直径約3mmのファイバースコープを子宮内に挿入し子宮内腔を観察する検査です。内腔に子宮内膜ポリープや子宮筋腫、形態異常などがないかを確認します。着床を妨げるような異常があった場合には別途手術を行う場合があります。
検査時期:卵胞期(月経の出血がなくなってから排卵前まで)

CD138慢性子宮内膜炎+腟炎検査

子宮内膜の細胞と膣の分泌物を一部採取して、慢性子宮内膜炎の有無と膣内の炎症の有無を調べる検査です。子宮内膜の慢性的な炎症は着床を阻害するため、検査で異常が見られた場合は抗生剤を処方します。
検査時期:排卵期~黄体期(排卵日の3日前から次の月経がくるまで)

ERA EMMA ALICE

ERAは胚移植時期に子宮内膜を採取し遺伝子解析を行うことで、着床が可能な時期つまり「着床受容期」を調べることができます。胚移植は標準的な着床受容期(排卵又は膣坐薬によるプロゲステロン開始から120時間前後)に合わせて行いますが、人の着床受容期はそれぞれ異なります。標準的な着床受容期からずれが生じている場合には膣坐薬の開始を調整することで、最適な時期に胚移植を行うことができます。ERAと同時に子宮内の着床に適した乳酸菌の割合を調べる検査(EMMA)、不妊症・不育症の原因となる慢性子宮内膜炎の細菌の有無を調べる検査(ALICE)も行えます。
検査時期:黄体期(胚移植を行う予定の時期)

生理周期に関わらず行う検査

着床不全一次スクリーニングセット検査

着床不全とは、形態学的、機能的に良好な胚(グレードの良い胚)を複数回移植しても妊娠が成立しない状態を言います。着床不全が疑われる場合にはこの検査を受けていただきます。

検査項目抗カルジオリピンIgG、抗カルジオリピンIgM、抗核抗体(ANA)蛍光抗体法半定量、ループスAC、凝固因子活性Ⅻ、プロテインC活性、プロテインS活性、抗CL-β2-GP1抗体、AT活性
検査方法採血検査

着床不全二次スクリーニングセット検査

着床不全一次スクリーニング検査を踏まえて、医師の判断により検査項目を判断します。

検査項目Th1/Th2比、抗PE抗体IgG
検査方法採血検査

夫婦染色体検査

採血によって夫婦の染色体の異常を調べます。染色体に異常がある場合、流産の原因となる場合があります。

不妊治療検査の項目と流れ【男性】

初診時に行う検査

これからお子様を授かる男性に必要な検査は初診から1か月以内にお受けいただきます。初診をご希望の場合はこちらから予約サイトの利用登録を行い、案内に沿ってご予約をお願いします。

精子検査

精子の濃度や運動率などをコンピューターにて解析します。この検査結果次第で女性側の治療内容が変わる可能性があります。当院の精子検査における基準値は以下の通りですが、検査結果と基準値との差異を総合的に判断しタイミング療法、人工授精、体外受精の内どの方法で妊娠できるのかを確認します。基準値を下回る場合には、男性不妊外来(泌尿器科)をおすすめします。

当院の精液所見の基準値
液量:2.0ml以上
濃度:2000万/ml
運動率:50%以上
DNA損傷率:9%以下

検査項目精液量、精子濃度、精子運動率、正常形態率、(希望者のみ)精子DNA断片化率
検査方法以下より選択
1、自宅で精液を採取し3時間以内に提出
2、クリニック内で精液を採取し提出

感染症検査

感染症に罹患しているかどうかを確かめる検査です。夫婦間及び、精子を扱うクリーンルーム内での感染症の拡散を防ぐために行います。感染症検査で陽性の場合は不妊治療の前に感染症の治療をすることが必要です。
他院で検査を済ませている場合は、その検査日が当院の初診から1年以内のものであれば有効です。検査日、検査実施施設名が記載された検査結果用紙をご提出ください。

検査項目HBs抗原、HCV抗体、RPR、TP抗体、HIV
検査方法採血検査

その他の検査

男性不妊スクリーニングセット検査

男性不妊外来(泌尿器科)を受診される場合に必ず行う検査です。精子形成のために必要なホルモンが適切に分泌されているか、必要な成分が不足していないかなどを調べます。

検査項目テストステロン、AST、ALT、ALP、LDH、γーGTP、総ビリルビン、直接ビリルビン、TP、ALB定量、Na、K、Cl、UN、Cre、Glu、無機リン(IP)、カルシウム、マグネシウム、尿酸、血清銅、血清鉄、総コレステロール、中性脂肪、HDL-C、LDL-C、血清亜鉛、クラミジアトラコマティスリアルタイムPCR、LH精密測定、FSH精密測定 、PRL 精密測定
検査方法採血検査、採尿検査

染色体検査

採血にて遺伝子情報の確認を行います。重症精子減少症、無精子症などの場合には、染色体検査を行います。重症精子減少症の男性7%、無精子症の男性の18%に染色体の異常が発見されます。

Y染色体微小欠失分析検査

採血にてY染色体微小欠失分析を行います。Y染色体微小欠失は、男性不妊症の原因の1つです。精子形成に重要な働きをもつといわれているY染色体上のAZF(Azoospermia factor)領域の欠失の有無やその部位を調べます。 AZFcの欠失の場合は精子が採取できる可能性があり、AZFa、AZFbの完全欠失あるいはAZFb+cの完全欠失の場合は精子が採取できる可能性はないといわれています。 TESEの前に精子が取れる可能性があるのか判定します。

不妊治療検査の費用について

診察費用

種別項目保険自費
診察初診8702,910
再診3801,270
電話診察720

採血検査

女性

種別 項目 保険 自費
女性:初診必須検査 女性)感染症・甲状腺・初診セット検査 ¥32,361
IVF術前検査 ¥1,290 ¥2,222
女性)感染症検査の内容 HBs 抗原 ¥260 ¥748
HCV 抗体 ¥320 ¥165
RPR ¥50 ¥396
HIV抗原・抗体 ¥2,750
TP抗体 ¥100 ¥770
淋菌クラミジア PCR ¥580 ¥3,894
女性)甲状腺検査の内容 TSH ¥300 ¥1,892
FT4 ¥370 ¥2,310
女性)初診セット検査の内容 Zn(亜鉛) ¥1,100
HbA1c ¥681
ビタミンD ¥4,950
血液型 ¥3,630
風疹ウイルス抗体 ¥1,375
ホルモン検査 AMH 抗ミュラー管ホルモン測定 ¥1,790 ¥7,700
FSH 精密測定 ¥330 ¥2,420
LH 精密測定 ¥330 ¥2,420
E2 精密測定 ¥520 ¥2,420
P4 精密測定 ¥450 ¥2,420
PRL 精密測定 ¥300 ¥2,035
テストステロン ¥2,112
hCG 精密測定 ¥400 ¥4,125
その他検査 染色体検査(夫婦) ¥66,000
染色体(一人) ¥33,000
着床不全一次スクリーニングセット内容 着床不全・不育症の一次スクリーニング ¥27,170
着床不全一次スクリーニングセット内容 抗カルジオリピン抗体IgG ¥3,141
抗カルジオリピン抗体IgM ¥4,400
抗CL/β2GPI抗体 ¥3,121
ループスアンチコアグラント ¥3,950
抗核抗体 ¥1,251
凝固第Ⅻ因子 ¥3,771
プロテインS 活性 ¥2,131
プロテインC 活性 ¥3,260
AT活性 ¥2,145
着床不全二次スクリーニング 着床不全・不育症の二次スクリーニング ¥40,700
着床不全二次スクリーニングセット内容 抗PE抗体,IgG ¥8,800
Th1/Th2比 ¥31,900

男性

種別 項目 保険 自費(税込)
男性:初診必須検査 男性)感染症検査 ¥4,829
精液検査 ¥9,240
精液検査+DFI検査 ¥27,940
男性)感染症検査の内容 HIV抗原・抗体 ¥2,750
HCV 抗体 ¥165
RPR ¥396
TP抗体 ¥770
HBs抗原 ¥748
泌尿器科外来必須検査 男性不妊スクリーニングセット検査 ¥23,650
男性不妊スクリーニングセット検査(感染症抜き)※ ¥19,217
精液検査 ¥9,240
精液検査+DFI検査 ¥27,940
男性不妊スクリーニングセット検査(感染症抜き)検査項目内容 テストステロン ¥2,112
AST ¥220
ALT ¥220
ALP ¥110
LDH ¥110
γーGTP ¥110
総ビリルビン ¥110
直接ビリルビン ¥110
TP ¥110
ALB定量 ¥110
Na ¥110
K ¥110
Cl ¥110
UN ¥110
Cre ¥110
Glu ¥110
無機リン(IP) ¥220
カルシウム ¥110
マグネシウム ¥110
尿酸 ¥110
血清銅 ¥550
血清鉄 ¥110
総コレステロール ¥220
中性脂肪 ¥110
HDL-C ¥220
LDL-C ¥220
血清亜鉛 ¥1,100
クラミジアトラコマティスリアルタイムPCR ¥5,280
LH精密測定 ¥2,420
FSH精密測定 ¥2,420
PRL 精密測定 ¥2,035
その他検査 Y染色体(AZF) ¥44,000
血液型検査 ¥3,630
染色体(一人) ¥33,000

採血検査以外の検査

女性

種別 項目 保険 自費(税込)
超音波検査 超音波検査(断層撮影法) ¥1,590 ¥2,200
妊娠超音波 ¥1,590 ¥3,080
子宮鏡関連の検査 子宮鏡 ¥3,100〜 ¥19,800
子宮鏡検査+選択的卵管通水検査※子宮鏡検査費用も含む  ¥3,600〜 片側 ¥28,600
両側 ¥57,200
ERA子宮内膜着床能検査 ERA子宮内膜着不能検査+EMMA+ALICE ¥198,000
ERA 子宮内膜着床能検査 ¥143,000
EMMA+ALICE ¥71,500
その他の検査 子宮卵管造影検査 ¥8,360
CD138慢性子宮内膜炎+膣炎検査 ¥23,100

男性

種別 項目 保険 自費
精子検査 精液検査 9,240
精液検査+DFI検査 27,940

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