精子バンク
不妊症の検査・治療
はらメディカルクリニックの精子バンクについて
精子バンクとは
提供者から採取した精子を凍結し、その保管や管理を行う機関です。当院は院内にその機関を有しています。
精子バンク設置の目的
無精子症(精液内に精子がいない状態)や精子に受精能力がないと診断されたご夫婦に、提供精子による生殖補助医療を行うためです。
精子バンクの提供精子を使用できる対象者
精子の提供を受けなければ妊娠できない医学上の理由があり、妻の年齢が42歳までの法的に婚姻していることが確認できる夫婦です。
詳しくはこちら
精子バンクの提供精子は当院内でのみ使用
当院の精子バンクは、当院内で行う生殖補助医療(人工授精、体外受精・顕微授精)にのみ使用します。他の施設への提供や、患者が自宅で行うシリンジ法用として患者にお渡しすることはできません。
予約サイトへの登録画面に移動します。予約の方法はこちらをご参照ください。
精子提供者について
精子提供について
無精子症(精液内に精子がいない状態)や、精子に受精能力がないと診断された時、妻の配偶子を用いた子どもを希望する場合には第三者の精子提供が必要です。精子提供はそのような状況で苦しんでいる夫婦を救うために任意で行っていただく方法です。詳しいご説明はPDF、動画をご覧ください。
子どもがほしくても、男性側が無精子症であったり、精子に受精能力がない夫婦は、精子提供をしてくれる方がいるお陰で、子どもを授かることができます。
精子提供者への感謝の言葉
ドナーさんが提供してくださった精子は大事な娘の命の一部です。ドナーさんは命の恩人。いくら感謝してもしきれません。
娘の誕生はいままで味わったことのないくらいの大きな幸せでした。必ず娘を幸せに育てていきます。そしてドナーさんのこれからの人生も幸多きことを心より願っております。本当に本当にありがとうございます。
精子提供してくださった方のおかげで待望の娘が誕生しました。夫婦の子どもが望めないと言われた日からこれまでに幾度も味わった絶望感、挫折感、流した涙が一気に吹き飛ぶくらいに心の隅々まで満たされた気持ちでいっぱいになりました。ドナーになって下さった方のことは何もわからないけれど、この場を借りてお礼を申し上げます。本当にありがとうございます。
無精子を告知されたときの衝撃は未だに忘れられません。家族を作りたい、でも私たち夫婦が子どもを望むことはエゴなんじゃないか、とか葛藤の日々でした。幸いにも子どもを授かることになり、本当にいま幸せです。こんな幸せをドナーの人や病院の協力がなければ私たちは得ることができませんでした。本当にありがとうございます。
※清水清美(2014)『Family Building AID-家族になるということ-』すまいる親の会,p25より抜粋
匿名か非匿名か?
はらメディカルクリニックの精子バンクでは、精子を提供してくださる方に匿名か非匿名かの選択をしていただきます。
匿名であっても非匿名であっても、精子提供を望む夫婦にとって充分ありがたい存在であることに変わりはありません
匿名と非匿名の違い
個人情報の取り扱いについて
匿名での登録 | 非匿名での登録 |
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匿名でも非匿名でも氏名・生年月日・住所などの個人情報については、当院から【治療をする夫婦】と【生まれる子ども】の両方に開示することはありません。 |
生まれる子どもが18歳以上になり、精子提供者について知りたいと思った時、
匿名での登録 | 非匿名での登録 |
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匿名の場合、一切の接触はありません。 | 非匿名の場合、少なくとも1回は、メール・電話・手紙・直接会う、のいずれか1つ以上を行うことを約束してください。提供者への連絡は当院から行います。流れとして、接触連絡の前に、当院は子どもが接触に適切な時期にあるのかどうかをカウンセリングと倫理委員会にて審査、提供者の権利を守るための契約を子どもと締結してからになります。 |
生まれた子どもの出自を知る権利
当院では提供精子による生殖補助医療を行うご夫婦に対し、生まれてくる子どもへの幼少期からの「告知」を必須としています。幼少期から告知を受けた子どもたちにとって、精子提供者は家族ではありませんが自分のアイデンティティを形成する一つのルーツとなります。そのルーツを知ろうと思えば知れる状況であることは、子ども達にとって大きな安心感につながるでしょう。反対に、精子提供者の情報を知ることができない場合、自分のアイデンティティを形成する一つの情報が隠され、辿ることもできない状態は、親そして自分自身に疑問を抱いてしまうかもしれません。
そのため、私たちは精子提供して下さる皆様には可能な限り非匿名(少なくとも1回は、メール・電話・手紙・直接会う、のいずれか1つ以上の接触を行う)へのご登録をお願いしたいと思っております。精子提供を受けることは、子どもの望む夫婦やその夫婦から生まれる子どもにとって、隠されるべきものではありません。精子を提供してくれた方は、その家族が成り立つためになくてはならない存在だからです。そして精子提供者自身にとっても、新しい家族形成の一端を担う重要な役割であることを誇らしく感じていただきたいのです。
私たちは精子を提供してくださった皆様になるべく不利益、不安、負担のないように支援いたします。
精子提供が行える条件
日本産科婦人科学会は、精子提供者の条件を「心身とも健康で、感染症がなく自己の知る限り遺伝疾患を認めず、精液所見が正常である者」としており、当院では次の通り定めます。
(1)健康男性であること
- 年齢は満20歳以上、満40歳未満(新規登録の時点で38歳以下であること)
- 日本国籍を有する者
- 適正身長、適正体重
- 専門学校生、大学生、あるいはこれを卒業した者
(2)生活
- たばこを吸ったことがない、あるいは、喫煙歴が合計1年以下であり、過去3か月以内ではないこと
- 麻薬や覚せい剤などの使用歴がないこと
- 犯罪歴がないこと
(3)精子所見
- 精子所見が良好であり、WHOの基準を満たしていること
(4)感染症
次の感染症が全て陰性で、既往もないこと。また、これを6ヶ月ごとに継続的に検査すること
- B型肝炎
- C型肝炎
- エイズ検査(HIV1/2)
- 梅毒
- HTLV1
- クラミジア検査
(5)遺伝リスク
- 50歳以下で亡くなった3親等以内の血族が2名以下であること
- 本人と3親等以内の血族の家族歴から、特定の遺伝性疾患、先天性疾患、難病指定の疾患における家族歴がないこと
(6)倫理観
- 生命倫理観を持ち、社会的配慮があること。精子提供における倫理観について自分の意見をもっていること
(7)精神面
- 精神疾患の既往がないこと、安定していること
- 当院で健康調査をうけること
(8)その他
- 他の精子バンクで精子凍結をしていないか、他の精子バンクで既に精子の凍結をしている場合はその凍結バイアル数が2バイアル以下であること
- 配偶者がある者は、配偶者の同意も必要とすること
予約サイトへの登録画面に移動します。予約の方法はこちらをご参照ください。
精子を提供するまでの流れ
精子提供の補償について
初回ご面談の際に実費相当分(交通費、通信費、精子採取から提出にかかる時間、健康管理)の補償について説明いたします。
当日ご持参いただく物
- 写真付き身分証明書(運転免許証、学生証、マイナンバーカードなど)
- 健康保険証
予約サイトへの登録画面に移動します。予約の方法はこちらをご参照ください。