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お知らせ

不妊治療中におけるCOVID-19 ワクチン接種について No.116

Q:新型コロナワクチンの接種はどうしたらよいか?

A:COVID-19のワクチンは、約半年という短い期間で開発が行われたため、長時間にわたる有効性や、安全性にする臨床データがありません。したがって当院の見解としては、皆さまのワクチン接種の有効性や危険性を判断することが出来ませんので、学会の発表などを参考にしていただきつつ、ご家族と相談の上で決定をしていただきたく思います。

■ワクチンを接種すると決めた場合

1、 原則として接種の前後3日間は人工授精/採卵/胚移植や、子宮に器具を注入する検査・処置は控えていただく。(ワクチンの副反応が、術中および術後の管理に影響を与える可能性があるため)

2、 妊娠4週(胚移植後10日後)~12週の胎児の器官形成期は、ワクチン接種を避けていただく。

3、 妊娠されている方は、不妊治療施設をご卒業されて産婦人科施設に転院されてからのワクチン接種を推奨します。(接種前後に超音波などで胎児心拍が確認できると安心なため)

■参考資料
<日本産婦人科学会>
1、COVID-19 ワクチンは、現時点で妊婦に対する安全性、特に中・長期的な副反応、胎児および出生児への安全性は確立していない。
2、妊婦をワクチン接種対象から除外することはしない。妊娠12 週までは、ワクチン接種を避ける。
3、感染リスクが高い医療従事者、重症化リスクがある可能性がある肥満や糖尿病など基礎疾患を合併している方は、ワクチン接種を考慮する。
4、妊婦のパートナーは、家庭での感染を防ぐために、ワクチン接種を考慮する。
5、妊娠を希望される女性は、可能であれば妊娠する前に接種を受けるようにする。生ワクチンではないので、接種後長期の避妊は必要ない。
http://www.jsog.or.jp/news/pdf/20210512_COVID19.pdf

<日本生殖医学会>
1、不妊治療を受けている者や妊婦は、適正基準に従ってワクチン接種を推奨されるべき。
2、ワクチンを投与したからといって妊娠の試みを延期する理由はなく、また2回目の接種が完了するまで不妊治療を見合わせる理由もない。
3、米国生殖医学会によると、妊娠中の方にもワクチンを利用可能とすることを引き続き推奨している。
4、被験者においてもワクチン認可後に妊孕性の喪失が報告された例はなく、動物実験でも妊孕性の喪失が報告された例はないので、科学的に見ても妊孕性の喪失の可能性は低い。
http://www.jsrm.or.jp/announce/224.pdf

<厚生労働省の新型コロナワクチンQ&A>
https://www.cov19-vaccine.mhlw.go.jp/qa/0027.html

(2021年6月16日)

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