不妊症・男性不妊・人工授精・体外受精・胚移植・AID・精子バンク等の不妊治療・不妊専門クリニック。
メールマガジン

2023年妊娠実績、遺伝のご相談、学会発表、自費体外受精の民間医療保険No.183

【1】2023年妊娠実績報告
【2】遺伝のご相談について
【3】学会発表について
【4】自費の体外受精や卵子凍結への民間の医療保険の給付金について
 
 
【1】2023年妊娠実績報告
2023年の妊娠実績がまとまりましたので、以下にその概要をお知らせいたします。詳しいデータについては、資料をチェックイン機に横に用意していますのでご来院の際にお取りください。以下のリンクからPDFをご覧いただけます。
 
▼2023年妊娠実績報告
https://www.haramedical.or.jp/wordpress/wp-content/uploads/2021/03/result2023.pdf
 
<体外受精・顕微授精>
2023年は保険適用2年目に入り、前年と同様の治療方針のもと、安定した成績を維持しました。当院では、採卵1回あたりの採卵数が多く、胚盤胞発生率が高いことから、1周期当たりの凍結胚が多くなり、移植時に胚選択の幅が広がる傾向にあります。2023年の1個胚盤胞移植では、Excellent胚やGood胚の移植割合が増加し、妊娠率が向上しました。多胎率、流産率は前年と同様でした。2個胚盤胞移植は、多胎リスクがあるため原則として推奨しておりませんが、反復不成功のケースにおいて、患者様の希望により検討しています。
 
<タイミング療法・人工授精>
_タイミング療法
タイミング療法による妊娠例の平均が2.3周期目で妊娠成立となりました。
 
_人工授精
人工授精による妊娠例の平均は3.0周期目で妊娠成立となりました。
 
_AID
AIDによる妊娠例の平均は5.4周期目で妊娠が成立しました。
 
_タイミング人工授精まとめ
タイミング療法や人工授精は、医療介入の余地が限られている治療法です。排卵までの管理は可能ですが、その先の「排卵後の卵子が卵管にキャッチアップされているか、精子と受精しているか、受精卵が分割を開始できているか」などの卵管機能に関する部分は検査で確認できません。このため、3~6回の治療で妊娠に至らない場合は、卵管機能に原因があると考え、卵管を使用しない体外受精への移行をお薦めします。卵管機能が原因の場合は、卵管を使用しない体外受精では早期に妊娠が成立する可能性が高まります。
 
 
【2】遺伝のご相談について
体外受精の反復不成功に関して、不妊外来では「子宮側の着床不全ではなく、遺伝的な要因に関する広範な質問」をいただくことがあります。しかし、遺伝に関する説明は非常に複雑であり、十分な時間をかけて対応することが難しいのが現状です。そこで、『遺伝外来』にて、遺伝専門医がご相談に応じます。遺伝に関する幅広いご質問については、ぜひ『遺伝外来』をご利用ください。相談料は3,300円(税込)です。PGT-Aのご相談に関しては、不妊外来でも遺伝外来でも対応可能ですので、ご都合に合わせてご利用ください。
 
 
【3】学会発表について
7月に開催されたヨーロッパ生殖医学会(ESHRE)では、宮崎先生が卵巣刺激法に関する発表を行い、8月の受精着床学会では、鴨下先生が学際的連携に関する発表を行いました。また、看護部による医療連携に関する発表も終了しました。今後は、10月にアメリカ生殖医学会(ASRM)で宮崎先生の発表、そして11月に生殖医学会で鴨下先生の発表が予定されています。学会期間中は医師の診療体制に変更が生じますのでご理解のほどよろしくお願いします。
 
 
【4】自費の体外受精や卵子凍結への民間の医療保険の給付金について
民間の医療保険に加入している場合、自費で行う体外受精や卵子凍結に対しても、給付金の対象となる場合があります。また、自費治療であっても、「先進医療に認められている医療技術」として、先進医療給付金の対象となるケースもあります。これらの適用は、加入している保険の種類や契約条件によって異なりますので、詳細についてはご加入の保険会社にお問い合わせください。
 
▼自費の体外受精でも給付金がでるの!?
https://www.haramedical.or.jp/column/staff/healthinsurance.html
 

(2024年8月25日)
 

初診予約はこちら