当院の災害対策、IVF術前検査年1回へ、検査の保険トライアル、アンケートのお礼と今後の改善 No.175
新年あけましておめでとうございます。
石川県能登半島での大規模な地震により被災された皆様に心よりお見舞い申し上げます。また、復興支援に尽力されている全ての方々に深く敬意を表します。
【1】当院の災害対策
【2】IVF術前検査年1回へ
【3】検査の保険トライアル
【4】アンケートのお礼と今後の改善
【1】当院の災害対策
・自動バックアップシステム:停電時、培養器と電子カルテサーバーは自動的にバックアップ電源に接続。
・凍結タンクの強化:破損防止設備と亀裂感知センサーを全凍結タンクに完備。
・災害時の備蓄:100人2日間分の水と災害食を常備。
・緊急用品の準備:毛布、非常用トイレ、蓄電池を用意。
・通信手段の確保:院内LANの断線に備えポケットWi-Fiと、アナログ電話の用意。
・非常灯の設置:各部屋に電池式の非常灯を設置。
・緊急放送設備:停電にも対応できる放送設備で、患者誘導を行う。
・定期的な災害訓練:年1回、全職員が参加する災害訓練を実施。最後の訓練は昨年12月19日に行い、停電、火災、地震時の対処手順や患者様の避難誘導などを訓練。
これらの対策が使用されることのない、平和な日々が続くことを願っています。
【2】IVF術前検査年1回へ
体外受精、IVF-D、卵子凍結など、採卵手術を伴う治療を受ける方の術前検査について、これまでの2年に1回の頻度を見直します。安全な医療提供を最優先と考え、今年より術前検査を年1回実施することになりました。検査の有効期限が近づく場合は、採血や注射などの処置時に看護師からお知らせします。
【3】検査の保険トライアル
=保険診療の方へ=
保険周期に、「感染症・甲状腺検査」と、「IVF術前検査」を実施する場合のトライアルのお知らせです。
「感染症・甲状腺検査」
これまで年1回、自費で受けていただいていた感染症・甲状腺検査について、今月より数カ月の期間、保険適用の可能性をトライアルで検証します。これは、不妊治療に関連する検査の保険適用基準が曖昧であり、自治体や保険組合によって基準が異なるため、実際に試行してみるものです。トライアルでは一部採血検査の項目を変更していますが、治療に影響はありません。また、コスト計上しない検査項目も含まれています。1月の保険申請結果は3月にわかります。その時点で多くが保険適用外となる場合、トライアルは終了し、検査は自費に戻します。この間保険で検査をうけた患者様に不利益は生じません。
「IVF術前検査」
IVF術前検査においても保険周期の場合の保険適用について同様にトライアルを行います。術前検査に関しても、トライアルで一部採血検査の項目を変更していますが、治療に影響はありません。
【4】アンケートのお礼と今後の改善
昨年12月3日から17日に実施した、当院の医療サービスに関するアンケートにご協力いただいた皆様、誠にありがとうございました。皆様からの貴重なご意見を当院のサービス改善に繋げます。適切な改善策を検討するために少々お時間をちょうだいし、改善計画をアンケート結果とともに後日メール配信いたします。
2024年、当院はこれまで以上に、多くの方が妊娠し、ご卒業されることを目指しています。診察室から、超音波検査による胎児の心拍音が聞こえる瞬間は、私たちにとっても何よりも幸せな時間です。医師、看護師、事務スタッフ(残念ながら培養室と受付には届きませんが)全員が、その心拍音に心温まる思いを抱きます。
どうぞ、本年もよろしくお願いいたします。
(2024年1月7日)