不妊症・男性不妊・人工授精・体外受精・胚移植・AID・精子バンク等の不妊治療・不妊専門クリニック。
お知らせ

PICSIとネオセルフ抗体検査を来年1月から開始、不妊治療の助成金、年末のご挨拶

【1】先進医療の「PICSI」を来年1月から開始
【2】「ネオセルフ抗体検査」を来年1月から開始
【3】不妊治療の助成金
【4】年末のご挨拶

【1】先進医療の「PICSI」を来年1月から開始
PICSI(ピクシー)とは、「DNA損傷の少ない成熟精子はヒアルロン酸に結合できる」という特徴を利用して顕微授精(PIEZO-ICSI)を行うときに、ヒアルロン酸に接着した精子を選別する方法です。1月の採卵から実施できます。事前申込は不要で、採卵当日の培養士説明の際に実施を決定します。詳細は以下のURLをご覧ください。https://www.haramedical.or.jp/wordpress/wp-content/uploads/2022/12/picsi.pdf

【2】「ネオセルフ抗体検査」を来年1月から開始
着床不全や不育症領域の新しい検査です。
●未知の抗リン脂質抗体
着床不全や不育症の原因の1つに「抗リン脂質抗体症候群」があります。これは血中に抗リン脂質抗体とよばれる自己抗体が存在し、さまざまな部位の血流を悪化させ、血栓症や習慣流産などをきたす疾患です。当院では抗リン脂質抗体症候群の検査として着床不全一次スクリーニングセット検査を行っています。しかし、検査で陰性であっても臨床的に抗リン脂質抗体症候群を疑う例が少なくありません。未知の抗リン脂質抗体があるのではないかということで神戸大と大阪大の研究グループによって発見されたのが「β2GPIネオセルフ抗体」です。

●β2GPIネオセルフ抗体検査の研究結果
・反復着床不全の方と子宮内膜症の方のβ2GPIネオセルフ抗体陽性率は約30%。治療後の妊娠率は31.5%増加しました。
・不育症の方の陽性率は約20%。治療後の生児獲得率は37.3%増加しました。
(出典:第67回生殖医学会総会「不妊症における抗β2GPI/HLA-DR抗体(ネオセルフ抗体)の意義について」より)

●検査方法・費用
検査方法は採血です。費用は自費のみとなり、38,500円(税込)です。

●対象者
着床不全一次スクリーニングを行い抗リン脂質抗体は陰性にも関わらず、その後、着床や妊娠継続に至らない方です。

【3】不妊治療の助成金
2022年4月1日以降の不妊治療に適用できる助成について情報をお寄せいただきありがとうございました。助成金の情報提供は終了させていただきます。

東京都以外の地域につきましても依頼フォームの準備が完了しました。以下がまとめサイトになっていますので、該当する自治体の依頼フォームよりお申込みください。
https://www.haramedical.or.jp/news/1226.html

注意:市区町村の先進医療助成は先に東京都への申請が必要な場合が多いです。申請期限は東京都より短い自治体もありますのでご注意ください。また、横須賀市は申請期間が60日しかありませんのでお急ぎください。

【4】年末のご挨拶
2022年の診療は12月27日をもって終了しました。12月28日と1月4日は9時から15時まで電話受付のみいたします。年始の診療は1月5日からです。

今年も大変お世話になりました。今年は保険適用により不妊治療が大きく変わった年でした。当院は保険適用できる不妊治療に制限を設けず、排卵誘発から胚移植までなるべく以前と変わらない方法で治療をしてきました。保険が認められない薬剤の使用はできませんが、なるべく影響がでないように最善の方法を選択した結果、採卵数・成熟率共に以前を下回ることなく、数%ですが上昇させることができました。保険適用により医療機関によっては採卵数と成熟率が低下していると聞いていますので嬉しい結果です。全国的な薬剤不足につきましても当院の状況は安定してきました。

AIDの治療をしている方にとっても今年は制度が大きく変わった年でした。当院の方針に対していつもご理解とご協力をいただきありがとうございます。

皆さま、どうぞ良い新年をお迎えください。来年こそ、皆さまの夢を一緒に叶えさせてください。どうぞよろしくお願いいたします。

(2022年12月28日)

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